私ってこんな経験があるのです

 

第28回

 私って、こんな経験があるんです

 

こんな環境で育ったんです

 

 

§§

 

経験があるんです

だから

○○(ダメ)なんです

 

だから

○○(チャレンジ)できるんです

 

経験をしたから止まる

経験をしたから進む

 

同じ経験をしても

まったく別の選択が

存在します。

 

§§

 

今まで生きてきた中で振り返ると

胸が苦しくなる、または思い出すのを必死で抑えたりしている事や

 

また、辛かったからこそ

それをバネにして何かしら築いて来た方もいらっしゃるのでは

ないでしょうか?

 

★★★

 

辛い経験を今でも

引きずって生きている?

 

★★★

 

人によっては、たった一度のある出来事を経験した状態、

つまり見て、聞いて感じて、それを脳がキャッチし心で受け、

そして身体に広がっている衝撃波のようなものとも言えますが

 

NLP創始者のリチャードバンドラーは

『「トラウマ」というものは無くて、何度も何度もその体験を頭でしている事が原因だ』

と唱えています。

 

幼き頃の虐待、いじめなど、中には繰り返し経験したものもあるかもしれませんが

大人になった「今」はもうすでに無いにも関わらず、

意識、無意識でその状態にとらわれているとも言えます。

 

そして、今に影響しているのが、考え方、思考の癖、つまり信念とも言えますね。

 

自分には価値がない

自分はダメだ

金持ちは汚い

男性は怖い

人が怖い

人前に出れない、言えない

 

などなど

 

何かしら過去の経験や記憶によって関わったからこそ生まれた「考え方」です。

 

こういう考え方を持っていると、本来願う自分の幸せから遠のいてしまう事があります。

 

以前、私も育った環境のせいにして、どうしても前に進めない事がありました。

 

ある時、

 

世の中の幸福者、つまり幸せな人の70%は、

身体的不自由もしくは幼少期の虐待、いじめ、極貧困を体験しているという事でした。

 

つまり、耐えられない経験をしている人の方が後に

「幸福」を感じながら生きていき世の中に影響を与えた、という事実です。

 

リンカーンの足跡を見てみても、納得します。

彼はうつ病経験者、周りの人からことごとく裏切られた経験の持ち主でした。

 

私なら人間恐怖症となり、前に進む事など諦め

人を避け、引きこもったかもしれません。

 

しかし彼は歴代のアメリカ大統領の中でも最も偉大な大統領と言われるまでになっています。

 

 

私は幼い頃、虐待された

私は学生の頃、いじめられた

私は付き合ってた男性はDVでひどい目にあわされた

私はダメだから受け入れられない、等、

これを頭の中で何度も繰り返し自分自身に聞かせていたら

その通りの状態をつくり出してしまいます。

 

 

§§

 

セッションしていると色々な方の体験を聞く事が出来ます。

その中には「私がもし経験したとしたら耐えられなかったかも」と思う人も

沢山いましたし、

今でもいます。

 

耐えがたい経験をしていても、今は笑って前に向かっている人もいますし、

逆にその状態をまだ経験し、苦しそうにして動けなくなっている方もいます。

 

 

「そのどうやったら前に進めるか?」

 

両方の方とお話する中で、

両者とも

「どうしたらこの状況から脱出することが出来るのか?」という

同じ事を考えているのにも気づきます。

 

 

もう、乗り越えて前向きに人生を捉えている人は

「過去の事」と捉えて今にその経験を生かしているように伝わり、

 

苦しそうにしている人は、

今でも過去の経験を「今」しているように、進行形 ingで話すのです。

 

過ぎ去った過去のものであるのに、

またいじめられる、

嫌な言葉をかけられる、

男性に暴力を振るわれる、

私ダメだ、

経験が今でもあり、再度それが起こると思いこんでいるようです。

 

前向きに歩いている人のように

過ぎ去った経験を

しっかりと「過去」のものとし、

「今」はそれは起こっていない、

という事に気づくことです。

 

意識では「無い」と思っていながら、

無意識では、「在る」と捉えている事に気づく事です。

 

その声を止める事です。

その映像を止める事です。

繰り返す事を止める事です。

 

そして

今に戻るのです

 

言葉にすれば簡単に言えますが、一人ではこれがなかなか難しいと思います。

 

慣れ親しんだ考え方、恐怖体験、「トラウマ」の感覚は、何かの引き金になるものを見たり、

聞いたりすると、繰り返し、繰り返し、その経験が自動的によみがえり、

人の頭の中で経験が始まっています。

 

§§

 

決める事(決心する)

 

家族の協力、プロフェッショナルな人(カウンセラー/コーチ)の協力も

大切ですが

その前に

自らが

その状態から「抜け出す」と決めるという選択をするのです。

 

 

そして

 

「自分は○○を克服できる」と信じる事、

そして安心できる環境にいる事、

「無理をしない友人、知人」、つまり、ありのままを受け入れてくれる人が必要です。

そしてそれを克服した人、実際に経験した人と出会う事によって少しずつ変化し始めます。

 

また

 

過去の偉人や賢人が

幼少期のひどい経験がトラウマを受け入れ、

恐怖と繋がらずに、前に進み自分を活かせる人生を構築出来たのか?

それは本当に自分が生きたい状態、望む道、希望を決して捨てなかったのかもしれません。

 

 

§§

 

 境界性パーソナリティー

 

トラウマから脱出すると幸福に生きられる可能性があることを書きましたが、

逆に、自分が幸福な存在が

「境界性パーソナリティー生涯を引き起こす原因」となるのをご存じですか?

 

私が不思議に思うのは、

自分の事が大好きで、過去家庭環境でも何の問題も無く、両親も大切にされ、

ご自身も家庭をしっかりと持って幸せが伝わるのにも関わらず、

パニック障害や、鬱、不眠に悩まされる人についてでした。

 

これは、「自己愛」が原因だと、

ビバリーヒルズ精神科医 ジェムンズ・シュミット博士は定義しています。

 

ある程度の、

富や名声、成功を掴んだ人々に鬱病やパニック病、精神的疾患が多い傾向を、

自己中心的に偏った自己愛、自己肯定感の強さが原因だということです。

それは、評判、地位名誉は、自分の存在意義が整っていくにつれて、

相対的に他者をコントロールできると錯覚してしまう思考の原因だとも言われます。

 

 

私は優れた存在なのだから、

もっとリスペクトするべき、

もっと私のいうとおりにしなさい、

私にはその権利があり、

私は間違っていない、

私は上位の人間であると考えるようになり、

徐々に本人と他者との不一致感が起こり躁鬱の状態が起こってきます。

 

§§

          

 

恵まれてない辛い幼少期を過ごしたから不幸なのか?

望んでない経験をしたから不幸なのか?

 

恵まれてない辛い幼少期を過ごしたから幸福なのか?

望んでない経験をしたから幸福なのか?

 

以前、アンソニーロビンズのセミナーでひとつのストーリーを話してくれました。

 

ある、兄弟がいました。彼らの父親は泥棒で、刑務所に入ってしまいました。

 

20年後、そんな両親を持った兄弟は全く違う人生を歩いていました。

 

 

一人は、父親と同じ泥棒、

 

もう一人は世界有数の会社の幹部になっていました。

 

彼らにインタビューすると、同じ答えが返ってきたそうです。

 

その返答は

 

「この親ならこうなるのは当たり前だろう」

 

同じ状況、環境であったりしても

その

境遇のせいにせず、

辛い事があったとしてもそれを乗り越える力

選択、機会が

もうすでに自分自身に備わっている事に気づくと、

より自分を生かす事が可能になるかもしれません。

 

 

考え方ひとつで

自分を心から信頼し信じることができるとしたら

その方法

知りたくないでしょうか?