「私には本当の友達が誰もいない」

先日、気になる意識調査が目に留まりました。

 

孤独でいることのリスクは、(第58回メルマガ)で、お伝えました。

 

「私には本当の友達が誰もいない」

 

そう答えた人は、

男性で約40%、女性は30%でした。

 

過去の人間関係から「人」に対するコミュニケーションの苦手意識、

信頼に関する意識の低さが関係しているようです。

 

§§

 

友達の数の違いとは

 

友達が多い人は、

広く浅く付き合いができます。

 

友達とする基準が高くないので

気軽に付き合うことができます。

フレンドリーで誰とでも仲良くなれる人が多いです。

 

逆に、友達が少ない人は、

共感や尊敬、信頼、安心を友達に求めているので、

「広く浅く」の関係は好みません。

 

このように「友達」に関する基準が違うので、

友達の数が多い人と少ない人ができるのです。

 

なので、どちらが良いとか悪いとかではなくて、

大切なのは、「価値観」です。

自分自身の心地良い関係なのです。

 

仕事上、人との関係を構築するため努力する人も多いと思います。

 

または友人関係、家族関係上でも、

不和を避けるため、

自分の気持ちより

相手を優先して考える人もいると思います。

 

仕事そしてプライベートでも、

「利害関係」という文字が入ってしまうと、

必然的に「嫌われないように」

「機嫌を損なわないように」

「変に思われないように」と

緊張し、委縮し、

ビクビクしたり、

オドオドしたり、

ゴマスリ状態をつくり出してしまうこともあります。

 

相手の機嫌を損なうことを避けることはできますが、

継続するとなると、

かなりのストレスがかかってしまいます。

 

そして、このような関係性を続けることにより

返って相手をイライラさせてしまうのです。

 

迎合という名の「機嫌とり」は、

仕事関係、夫婦関係、家族関係、交友関係の中でも起きます。

 

顔色を伺う側と、

伺われる側で

上下関係も作られます。

どちらかが我慢し続ける関係性となります。

 

§§

 

あなたの思いは、

すでに、周りに影響しています。

 

脳の状態(緊張)は、伝わるという事実

 

脳の状態が相手に伝わるということ、ご存じですか?

「脳」は意識を向けた相手のマネをする性質があります。

 

これは脳の神経細胞の一種である

「ミラーニューロン」の働きです。

ミラーニューロンは

相手の動作や表情といった表面的なものだけではなく、

相手の意図や感情まで読み取るのです。

 

話し手が感動しながら涙を流すと、

もらい泣きしたりすることなどがあります。

これは相手の表情や動作から

気持ちを意識的な推測して行っているのではなくて、

本能的に行われています。

 

私が普段セミナーをしていて思うのは、

「人はネガテイブな反応」にとても鋭敏ということです。

 

怒りや悲しみの感情を持っている人が部屋に入ると、

多くの人は察知します。

 

各々は口にはしませんが感じ取っていることが伝わり、

その場の空気も変化します。

 

誰かが入ってくるだけで、

場が冷たくなった経験ありませんか?

 

脳が捉えた「波動」は、

次回から危険を回避するため、

情報が蓄積されますので、

本人に悪気が無かったとしても、

怒りを持っている人は

ネガテイブなイメージとなり

周りの人から避けられます。

 

いわゆる機嫌が悪い人というラベルを貼られることになります。

 

ネガテイブな反応を

身体全体でどっぷり浸かっていると気がついたら、

気分転換しましょう。

「機嫌が悪い人」は、色々な所で損をしてしまいます。

 

人は怒りや悲しみの感情に支配されていると、

自分の固執した考えに執着が始まります。

 

この状態は、

目の前のことにしか集中が出来なくなり、

脳は極度のストレスに追い込まれます。

 

このため物事を多角的に見ることが難しくなります。

このような状態で起こした行動は

取り返しがつかないことにもなります。

 

怒りから解放された後も引き続き罪悪感に陥ることにもなります。

 

日ごろから、

「自分自身がどんなことに「怒り」を覚えるのか」について

自分を知っておくことをおすすめします。

(このような方はカウンセリングをおすすめします。)

 

「この人といると安心」

と、感じる人は、

相手の「脳」も安心と受け取っています。

 

機嫌が悪い人と比べ、

自分の機嫌をコントロールできている人は、

自分自身を「安心」させています。

 

何か「事」が起こった時に、

視野が狭いようだと後に後悔することになります。

逆に、冷静で落ち着いている状態だと、

多角的な視野がありますので、

危険回避がスムーズに行われます。

 

パニックなことが起きて、

落ち着いていられる人は、

一見不自然に見えるかもしれませんが、

実はとても大切な状態だと言えます。

 

緊張がほぐれ、

ラックスできる状態でいることで、

あなたも誰かの「安心」の人となっていきます。

まず、自分がリラックスするということを優先していきましょう。

 

§§

視野を広くするとキャパシテイも大きくなる

 

-色メガネを外すと生きやすくなる-

 

ステレオタイプの「分かっている」という決めつけは

「脳の認識がパターン化」しているので狭い視野になります。

 

ステレオタイプとは、あなたがラベルを貼っていることです。

Aさんは○○=○○の人だ。と決めていることです。

 

このラベルは、自己先入観です。

先入観で決めつけてしまうと、

他の選択肢がありませんので

あなたが損します。

 

気づいたら、

ラベルはがしをしていきましょう。

自分の主観を交えず、

そのままの「事実」を見ていくようにします。

 

 

例えば

 

Aさんは、いつも大声でうるさい人だ。

⇒ Aさんは、大きな声で話す人だ。

 

Bさんの服装は今日も派手。 

⇒ Bさんはヒョウ柄のセーターと真っ赤なスカート。

 

Cさんは噂話しかしない。 

⇒ Cさんは人から聞いた話をしている。

 

極端にポジテイブにすることではなくて、

「ありのまま」で見ていく練習をしていきましょう。

 

他の人に言うためのものではなくて、

あくまでも、あなた自身が

中立な物の見方ができるような訓練をするのです。

 

 

そのままを見ること「正見」

 

仏教に八正道(八つの正しい道)というものがあります。

そこにまず示されているのが、

「正見」正しくありのままに見ることです。

 

自分自身の考えや常識を外して、

物事を見ていく事です。

八つの正しい道を行っていくには、

まず、第一の正見が大切なのだと伝えています。

 

一番  正見(正しいものの見方)
二番  正思惟(しょうしゆい-正見にもとづいた正しい考えをもつこと)
三番  正語(しょうご-正見にもとづいた正しい言葉(言葉遣い)を語る)
四番  正業(しょうごう-正見にもとづいた正しい行いをする)
五番  正命(しょうみょう-正見にもとづいた正しい生活を送る)
六番  正精進(しょうしょうじん-正見にもとづいた正しい行動と努力をする)
七番  正念(しょうねん-正見にもとづいた正しい意識・信念を自覚をする)
八番  正定(しょうじょう-正見にもとづいた正しい座禅・瞑想をする)

 

 

2021年後半、7月が始まりました。

ありのままを見ていくという「生き方」は、

自分や他人にとっても

とても役に立つのです。

 

自分の視野もキャパも大きくするために、

「正見」の自分を目指してみませんか?

 

いつもご覧いただきありがとうございます。