自分を嫌っている人の本当の理由

第60回   自分を嫌っている人の本当の理由

 

 

それは、自分の感情を大切にしていないからです。

 

§§

 

あなたは自分自身を好きですか?

 

あなたは、自分の感情を大切にしていますか?

 

あなたは感情を出している人、感情豊な人が好きですか?

 

それとも感情を出していない人、冷静な人の方が好きですか?

 

あなたは自身はどうですか?

 

あなたの状況によって、その答えは左右するかもしれません。

 

§

 

一人で映画を見ている時は、

冷静な目線で観るより

リラックスしながら、

「感情」や「感覚」を

楽しんで観たいと思いますよね。

 

そして、

仕事の時は、

感情丸出しで仕事するより、

冷静で落ち着いた状態で仕事した方が

いいと思いますよね。

 

§

 

見た目で、感知する能力 

 

ドーベルマンという犬、ご存じの方も多いと思います。

このドーベルマン犬は、断耳・断尾していることが多いです。

 

どうしてか、ご存じでしょうか?

 

19世紀の後半にドイツ人ブリーダーである

カール・フリードリッヒ・ルイス・ドーベルマン氏によって

断耳、断尾は始められました。

 

ドーベルマン氏は収税吏として働いていたため、

現金を持ち歩くことがありました。

そして、護衛犬としていたのがこの犬でした。

 

そして、「ドーベルマン」という犬が生まれたのです。

その優秀さから原産国であるドイツのみならず、

世界中で警察犬、軍用犬とされました。

 

このため、ドーベルマンは、

できる限り弱点をなくすことが必要となり

断耳、断尾が行われているのです。

 

元々ドーベルマンは

可愛く垂れ耳だった耳があり、

振ると可愛い長いしっぽもありました。

 

しかし、警察犬や軍用犬は

しっぽを噛まれたり、掴まれたりすることを

防ぐため

断耳、断尾がされているのです。

 

たまに、テレビや映画の中で

ノーマルなドーベルマンが出てきますが、

皆さんは、ドーベルマンとは、

気づかないかもしれません。

 

感情が分からないと危険な理由

 

動物の中でも犬は、

人と信頼関係を構築する上で非常に優秀です。

 

知ってのとおり、

犬は、嬉しい時はしっぽを振ります。

飼い主さんに「気持ち」を分かってもらうため

精一杯の表現をするのです。

 

逆に怖い時には、股間にしっぽを入れます。

これを見れば、犬がどう感じているのかが分かります。

 

☆☆

犬のしっぽや耳を切ることで

犬がどう感じているのか、

どんな状態が分かりにくくなります。

 

つまり、犬の状態が耳や尻尾で分からないので、

人が、ドーベルマンに突然「咬まれる」という

事故を起こすのです。

(ドーベルマンによって噛まれる事故は多いのです)

 

可愛くしっぽを振っていれば、

犬の状態が分かりますが、

尻尾が無いと状態が分かりません。

このことから、ドーベルマン以外の犬でも

断耳、断尾をしている犬には、

私は近づくことはしません。

 

人も同じです。

「どう感じているのか」

感情が分からない人、

表情が分からない人は、

しっぽを切られたドーベルマンのような状態なのです。

 

人は本能的に、

「何を考えているのか分からない人」には

距離をおきがちです。

 

何を感じて、

何を思っているかが

分かりにくい人と付き合うことは

難しいと感じるはずです。

 

感情の状態が分からないというのは

コミュニケーションも上手くいかないということです。

 

☆☆

 

逆に

感情的な人が苦手という方も多いと思います。

 

しかし、

何を考えているか分からない人に比べると

喜んでいる時、怒っている時の状態が

分かりやすい分、

実はコミュニケーションを取りやすく

付き合いやすいのです。

 

☆☆

あなたは、感情をきちんと

出していますか?

出せていますか?

 

感情を表に出していくこと、

それは、

生きやすい人生になるともいえるのです。

 

§§

 

感情を出すことに抵抗がある

 

人との親密さにもよりますが、

自分の感情を素直に出すことによって、

相手に不快感を与えることもあるかもしれません。

 

悪気がなく、

相手を傷付けるつもりもないのに

誤解を招いてしまった経験や

 

理解してほしくて、

素直に気持ちを伝えたら、

「友人関係が終わってしまった」

「仲間外れにされた」

「嫌われた」

という経験、

 

そんな経験が一度でもある人は、

素直な気持ちを伝えることが怖くなり、

感情を押し殺してしまう傾向が

あるのではないでしょうか?


☆☆

 

人は、子供の頃から、

大なり小なり、このような経験をしていきます。

 

繰り返される経験の中で、

本当に大切な人を見極めることが出来たり、

または、

意見や価値観の食い違いによって、

人と疎遠の必要性を学んだり、

人間関係について学べるのです。

 

素直な感情を出して付き合っていないと、

結局は、しんどくなりますので、

長くは付き合えません。

 

逆に、自然な気持ちや感情を出して

過ごす人達は、楽しいと思います。

 

感情を出すことに抵抗があったとしても、

少しずつ、自分の気持ちを相手に伝えることで

コミュニケーションが円滑になり、

自分自身が「楽」になります。

そして、繰り返していくうちに、

色々な人の気持ちや立場を理解し、

必要な関係性を築けていけるようになります。

 

感情が出ない人

 

感情が表面にあまり出ない人は、

実は、

本人自身が気づいていないことがあります。

 

 

通常の子供頃は、

純粋で、正直で、

怒りや悲しみ、嬉しさが

顔に表れ、心情が読めやすいです。

 

世界に対して知らないことも多く、

好奇心も旺盛です。

 

そして、左脳的より、右脳的で、

本能的な要素が強いため、

他の人がどう思うか、ということより、

体で感じたことが自然に表情にでるのです。

 

自然な感情を出すことを許された子供は、

自然な成長をしていきます。

 

しかし、幼少期、

自然な感情を出すことを許されなかった人は、

親の不機嫌や学校でのいじめなど

強い「恐怖」や「不安」を感じた人は

自分を守るために

感情を出すことをやめてしまいます。

インナーチャイルド的な要素を持つことになります。

 

この感覚は、

自分の身を守るために行った、

当たり前の行動なので、

大人になった本人自身も

気づいていないことがあります。

 

あなた自身が感情を抑えていると

周りの人には

感情が分かりにくく

まるで、断耳、断尾されている

感情が読めない

ドーベルマンのように見えるのです。

 

自分の心の声と

身体の行動が一致してない、

「有言不実行」状態です。

 

有言不実行でいる人のことを、

あなたはどういう風に見ますか?

 

きっと、『嫌な分類』に入るのではないでしょうか?

 

このような無意識の繰り返しが、

自動的に、『自分嫌い』にしていくのです。

 

自分を信用できなくなり、

結局は、自分を大切にしなくなります。

 

ここで注意していもらいたいのは、

いつも言いたい放題、

やりたい放題してもいい、

ということではないということです。

 

自分の『気持ち』や『感情』を、

日常から、素直に受け止めていき

周りにも、感情を理解してもらう練習をしましょう。

 

方法としては、

 

○マインドフルネス瞑想(自分を客観的に見ていく)

○日記を書く(自分の考えや気持ちを正直に書いていく)

○大切な人に素直に気持ちを伝えたりする(自分の気持ちを受け止めてくれる人を持つ)

 

 

人は、「感情」の生き物です。

 

自分の心の思い(感情)と、

行動を一致させていき、

受け止めていくことは

自分を大切にすることができるのです。

 

日本人にありがちな、他人にどうみられるか、

他の人の感情に寄り添うより先に

自分自身の感情に寄り添うことを優先しましょう。