人を裁く心理とは

第59回、人を裁く心理とは

 

それは

あなた自身を裁いているのです。

 

§§

 

人を責めたり、人に責められたり、

その感覚は、良い心地ではありません。

 

人は生きていると、

ジャッジすること(裁く)ことは必ずあります。

 

物事には、

正しい部分と同時に、正しくない部分もあります。

あなたのいる立場やその状況によっても変化します。

 

人は、正しくありたいと願います。

そのため、

「ジャッジ」していくのです。

 

§§

 

「ジャッジ」「批判」をする人の多くは、

「一生懸命」の人そして、

「正義感」の強い人

「責任感」が強い人が多いです。

 

「あの人、全然できてない!」

「うわ、まだこれだけしかやってない!」

「こんなことも知らないの!」

「ちょっと普通と違うよね!」

「なんでああなるんだろう!」

 

言われたこと経験、言った経験、必ずあると思います。

 

人は、

成長すればするほど、

賢くなればなるほど、

世の中を知れば知る程、

人を裁くようになってしまうことがあります。

 

 

実は、「人間」は、日常的にこのことを繰り返す理由が

脳科学的に証明されています。

 

正義は心地が良いもの 

 

冒頭でも説明しましたが、

「自分が正しい」

「私たちが正しい」

という考え方は

人の間違いを罰し、

正しい状態を保つ心理から起こっていのです。

日々の生活、

人間が集団を守る為に行っている

人間の本能でもあるのです。

 

 

皆さんも映画やドラマで

「スカッと」したこと無いでしょうか?

 

水戸黄門が、悪を裁く

必殺仕事人が、悪を裁く

暴れん坊将軍が、悪を裁く

 

このようにドラマや他映画でも、

正義という名の元に

「悪」に対して制裁すると

「快楽」を感じます。

 

「脳」がドーパミンを発して、心地良さも感じているのです。

 

この特質のおかげで、

映画、ドラマ、マンガ、小説、劇など

様々なエンターテーナーを楽しむことができるのです。

 

ジャッジとマウンテイング

 

人は、自分自身の弱いところに目を向けていると、

その弱い部分を攻撃をされがちです。

そして、その攻撃を受けるとへこんでしまいます。

 

「自信が無い」

「自分はダメだ」というエネルギーを発していると、

「君はいつもこういうことだから、ミスが多いんだ」と、

他の人から、

ジャッジ&マウンテイングダブルパンチをくらいます。

 

 

そうならない為にも、

自分の弱いところに目を向けるのではなくて、

自分の強みに意識しましょう。

それが、マウンテイングから逃れる方法でもあります。

 

基本の軸を「弱み」から、「強み」に変化させるのです。

それは、本人にしか、できません。

 

日常から、常に、自分の強みを軸にし、

自分自身を活かし、力を発揮できるようにしていきましょう。

 

人は、弱みで生きているのではなくて、

強みで生きているのです。

 

お店や企業もそうです。

強み、得意なもので勝負しているからこそ成り立っています。

自分の弱い部分でなく、

強みをCMしているからこそ成り立っています。

 

自分に対して思いやりを発揮し、

自分の強い部分も弱い部分も両方を知り受け入れておきましょう。

そうすることで、

ジャッジ&マウンテイングのダブルパンチを回避することができます。

 

 

複雑に絡む、自分と他人を罰すること

 

心理では「投影」が起こります。

人は、自分自身の本来の姿に気づかないことがあります。

薄々感じている自分の中にある、

自分の感情や、思い、資質、性格を認めたくない場合、

それを他の人で見る事で、

批判したり、罰してしまうのです。

嫌っている相手の素質の一部は、

「自分の中にもある」というものです。

 

冒頭で伝えたように

人を裁く人は、

自分を裁いていることになります。

 

§§

 

これは以前のメルマガでもお伝えしたように、

人の脳は、

他人の悪口や陰口を言っても

「自分のこと」か「他人のこと」かが理解出来ません。

結局は、自分自身に返ってきます。

 

批判しているときは、

脳から

「ドーパミン」が出て気持ちが良いかもしれませんが、

後に、それはブーメランのように自分に跳ね返り、

今度は脳から「コルチゾール」がではじめ、

落ち込んだり、イライラ感が増幅し、具合も悪くなっていきます。

 

 

「神でさえ、人を裁くにはその人の死後までお待ちになる」

イギリスの文学者ドクター・ジョンソン

 

 

「バケツ一杯の苦汁より、一輪の花のみつは、美しいものを引き寄せる」

という言葉があります。

 

自分の意見を相手に伝えたいのなら、

相手にとっての「みつ」を知り、伝えていくのです。

 

カーネギーは人間性の本質について実験しています。

動物に、良いことをしたときにご褒美をやった場合と

間違ったとき罰を与えた場合を比べるとでは、

はるかに前者の方が物事を覚える。

 

人間も動物に属します。人からの批判を恐れ、

賞賛の方が、はるかに価値があることを主張しています。

 

過去が去って、過去と読む

心を受け取ると書いて、愛と読む

 

桜咲く、この新しい季節、

人生をより楽しく、生きやすくするために、

過去は過ぎ去ったものとし、

自分や他人への批判から、

自分や相手を受け取る大きさで、

自己愛、他者愛を意識してみてはいかがでしょうか?