「人生の幸福の元はモチベーション?」

第53回 

 

 「人生の幸福の元はモチベーション?」

 

あなたは自分自身の「やる気」を上げる方法、把握していますか。

 

§§

 

私たちが、何かを頑張るのは、

そこに「可能性」があることを知っていたり

そしてワクワク感「希望」があり「得るもの」があるからです。

それらが無ければ「頑張る意欲」つまりモチベーションは湧きません。

 

 

最近の相談の中で、

若い人達を含めた、一般の社会人の中では

 

「責任のあるポジションにつきたくない」

「今のままで良い」

「別に頑張らなくても今が一番良い」

「夢とか無い」

「普通がいい」

 

と、考える方が増えていると

お話される方が何名かいらっしゃいました。

 

「情熱」より、「安全」を選んでいるとも捉えることができます。

 

本来は誰でも

興味や好奇心はあるはずです。

 

そして、自分の興味や好奇心に出会うと

集中している状態なので

時間の経つのも早く楽しいものです。

 

そして、

人が一生懸命になり、充実できている状態は

本人も含め、周りにもその影響を与えていきます。

 

 

§§

 

人生の幸福度が決まる「日常の積み重ね」

 

1週間のうちで5日間は仕事をしています。

当然ながら7日の内の2日間は休日となります。

 

簡単に説明すると

 

2日間の休日だけを充実させようとすると

幸福度は、人生の2/7

 

5日間の仕事を充実させると

幸福度は、人生の5/7

ということになります。

 

つまり、プライベートと仕事

両方を充実させていくと

幸福度は必然に上がっていくことになります。

 

§§

 

やる気が無くなってしまう「学習性無力感」

 

会社や社会に「希望」を持って日々を送っている人と、

そうでない人は

 

「努力しても得たいものがない」

「頑張っても意味がない」

「責任を取りたくない」

 

という感覚の「差」があるようです。

 

これらの考え方は「希望格差」とも呼ばれています。

 

アメリカの心理学者、マーテイン・セリングマンが

「学習性無力感」を発表しました。

 

 

 

実際に犬を使って実験をしました。

(マウス等でも行われ同じ結果が出ています)

 

Aの部屋、Bの部屋に犬を一匹ずつ入れておきます。

その両方の部屋とも、電気が流れるなしかけになっています。

 

Aの部屋には、電気の流れをストップするレバーを置いてあり、

そのレバーを押せば電気の流れがストップするということ、

 

そして、Bの部屋の犬にはレバーは無く、

Aの部屋の犬が「スイッチ」を押せば電気が止まるようになっていました。

 

つまり、Bの部屋の犬は「自分でレバーを押せない」ということです。

 

Aの犬とBの犬の違いは

Aの犬は自らに起こるストレスは

自分で回避することができることを学び

 

Bの犬は自らに起こるストレスは

どうしようも出来ないということを学んだ

のです。

 

この学習性無力感のような経験は皆さんも経験しているかもしれません。

 

小学校の頃、

姉弟喧嘩での場面で、

弟の方に原因があっても、

理由を聞かれる前に私が叱られるということがありました。

 

いつの間にか、

「どうせ私が悪者になるのなら、別にどうでもいいや」

と考え

私は、両親には説明することをあきらめました。

 

★★

 

学習性無力感は、

頑張っても報われることなく、

得るものもなく、

結果傷つくのを避けるようになります。

 

「学習性無力感」は

引きこもりやニートの人達に多く見られているようですが

最近は

仕事先や友人関係においても大なり小なり、

皆さんの周りでも起こっていると思います。

 

★★

 

「あの人に注意しても無駄」

「私が言っても聞いてもらえない」

「この会社で頑張っても意味がない(叱られるばかり」

「掃除してもすぐ散らかるからやらない方がいい」

「自分は何をやっても無駄」

「世の中良くしようと思っても無駄」など

 

自分が置かれた状況や環境において

このような状態が続いてしまうと

積極的、主体的行動をしなくなります。

 

それらの日々が積み重なってしまうと

良いチャンスが来ても逃してしまいやすく、

自らの成長にも興味を持てなくなる可能性があります。

 

§§

 

自分にはできるという感覚を培う

 

カナダ人の心理学者アルバート・バンデューラが提唱した

自己効力感

 

学習性無力感から

諦めてしまう傾向がある方の中でも

主体性を持ち、変化したいと願う人もいると思います。

 

 

自己効力感が低いと、

「上手く行くわけがない」

「どうせまた失敗する」と考えやすく

モチベーションは下がってしまい、

自己嫌悪に陥ってしまいます。

 

 

逆に、自己効力感高い人は、

「根拠はないけどやれそう」

「やれたらラッキー」

と前向きに考えて行動しようとします。

 

 

§§

 

自己効力感を高める為に行うポイント

 

①自分で決めたことを終わらせる

(完了させた経験、成功させた体験を得る)

 

ポイントは、あまりにも高い目標ではないことです。

例えば、

「甘い物を食べない」では無く、「甘い物を昨日より少しだけ減らす」

「運動をする」では無く、「縄跳びを10回する」

「早起きをする」では無く、「5分だけ早く起きる」など

無理の無い範囲で少しずつ行っていきます。

 

②応援してくれる人(仲間)を持つ

 

目標を達成出来たら、

それをシェアする人(コーチ)、友人、仲間を持つことです。

 

両親、信頼する教師、コーチからの働きは

自己効力感や自尊心が生まれやすくなります。

 

励ましてくれる人は、

経験豊富であり、

実績を残している人であれば学習性無力感から

脱出しやすくなります。

生活パターン、習慣のパターンも変化していきます。

 

③日記をつける

 

人は、自分の成長に一番疎くなりがちです。

どうしても厳しくしてしまいます。

自分が今どのような状況下にいることや、

気持ちを書くことをおすすめします。

 

④興味のあることを実践していく

 

途中で諦めても大丈夫なので、

未来の自分の為になると思う

「やってみたいな」と思う体験や経験にチャレンジしたり

「読んでみたいな」と思う本を読んだり

「鑑賞したいな」と思う映画を観たりすることをおすすめします。

 

 

考え方を変えるのは難しいですが

行動を変えていくのは意外と簡単です。

そして、経験が増えると選択肢も増えていきます。

選択肢が増えると色々な視点で考えられるようになります。

 

§§

 

日本の武士で実業家だった

渋沢 栄一さんは

 

「希望(夢)なき者は理想なし。

理想なき者は信念なし。

信念なき者は計画なし。

計画なき者は実行なし。

実行なき者は成果なし。

成果なき者は幸福なし。

ゆえに幸福を求める物は夢なかるべからず。」

幸福になりたいのなら、夢がないのはいけない

 

という言葉を残しています。

 

2020年残り3ヶ月となりました。

 

自分の更なる幸福の為

「希望」や「得たいこと」をイメージし

ワクワク感をベースに

モチベーションを自ら感じて

実行に移してみてはいかがでしょうか。

 

10月も素敵な時間をお過ごしください。

今月のおすすめ本

 

メルマガでは

日本の武士で官僚だった

渋沢 栄一さんの言葉を

掲載してみました。

同じ武士で尊敬する

僅か30歳という若さで散った

吉田松陰さん

「覚悟の磨き方」の本を

ご紹介します。

 

 

吉田松陰さんの言葉

ひとつひとつの中には

あなたの

「心を動かす」言葉

「心に沁みる」言葉が

見つかると確信しています。

 

 吉田松陰  覚悟の磨き方